注)記事の日付は太陰暦を用いております

2004年12月02日

透明に暮れる

神無月二十二日 晴れ
 朝晩に厳しく冷えるようになってきた。昼の二時半も過ぎると陽射しはローラーをかけられたように薄く延びていき、北風が急に冷たく感じてくる。
 空気が澄んできたのかな。バイクを走らせているとそう思うような夕暮れ。部屋に戻った窓の外が、晩秋の空を伝えていた。

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 12月の夕暮れは、思っていたよりもずっと透明だった。
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2004年12月07日

まずまずなみずな

神無月二十七日 晴れ

 【大雪】 …雪いよいよ降り重ねる折からなれば也(暦便覧)
       朝夕には池や川に氷を見るようになる。
       大地の霜柱を踏むのもこの頃から。
       山々は雪の衣を纏って冬の姿となる頃。
       ※読み:タイセツ
      <参考:こよみのページ


 暦は「大雪」に入り、いまや遅しと冬へのカウントダウンが始まっている。しかし幾分感じる最近の暖かさは、やはり今年の冬は暖冬になるのかと思わせるのに充分である。まだ氷も霜柱も見られない。
 そんななか、秋の盛りに播いた野菜達が思いのほか(一部)元気に育っている。比較的土が良さそうな場所に播いた、白菜やタアサイ(中国野菜)、空豆、えんどう豆はすくすくと成長を見せ、水菜はそろそろ食べ頃が近づく。夏にコテンパンにやられただけに、ちょっとの成功でも嬉しいもの。毎日みても見飽きずに様子を確認しては、ほくそ笑む。ああなんて安上がりな満足感。本日畑でビリリとちぎり試食し、若菜の意外な苦さを思い知った。

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posted by 学 at 18:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 畑の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年12月08日

TVを観ながら

神無月二十七日 晴れ

 ばらばらり 叩いて落ちて 秋更けぬ

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 乾燥させて豆の殻がパリパリしてきた大豆の枝は、少しの衝撃で豆コロどもが飛び出してくる。ワンルームの部屋の中、殻の屑や毛が飛び散るために床中に新聞紙を広げて、枝付きの大豆を広げ、上に新聞紙をまた被せて、上から叩いて押しつぶして、こぼれた大豆を拾い集める。今年の収穫量ではこの作業を四日ほど行えば全て完了するだろう。脱穀技術は津々浦々で色々あるが、一人でやるならこれもまた良し。豆に巣食う幼虫もたまにいて見つけ次第念仏をあげてやるが、こそりと新聞紙の範囲外へ逃げ出すものもいる。作業後に布団を敷いたら首がモゾモゾしたのでギョッとしたら、逃げ組みの一匹がおやすみの挨拶をしにきていた。むむむ。しばらくは仲良くやっていけそうかも。
posted by 学 at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 徒然なる日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年12月12日

冬が来て愚考

霜月一日 曇り時々雨
 曇天の中の作業で寒さが体の芯に染み込んでくるようになると、いよいよ冬が始まったなと実感せざるをえない。東京で冬の到来を実感したのはどんな時だったろうか。電車に乗った後に、電車の窓が曇りだしてるのを見た時とかだろうか。数年前のことなのに、もう忘れてしまっている。なんて感傷にひたるほど田舎にいるわけじゃないんだけどね。

 今日は最後のお米の脱穀を済ませました。長い長い、この一年の稲作行程で、ようやくお米が田んぼを離れました。擬人化することに全く意味はないけど、いわばようやく一人前になって家をでた子供達と言った心境か。来年へ繋ぐ種籾となる者、美味しく炊かれて人に幸せを運ぶ者、それぞれにこの世に受けた生を全うして生きる。などと妄想にひたるのもインチキ百姓の特権といやあ特権か。あなたはどんな米でしょうかね。動物占いじゃないけど「米占い」って適当に作ったら流行るかなあ。

【コシヒカリ】誰からも愛される八方美人タイプ。こだわりは強くないほう。
【イセヒカリ】逆境に強く意外と頑固。流行に鈍感。
【神丹穂】神秘的で存在感があるが、他人に馴染めないのが悩み。

駄目だなこりゃ。

作業の写真が上手く取れなかったのを誤魔化しているのではないですよ、悪しからず。たまにはこんなバカ話もね。
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2004年12月13日

脱穀の後は…

霜月二日 晴れ
 丸ヶ崎の田んぼで脱穀を済ませたお米たちは、ひとまず江南へ持って帰ってきた。昨日はあいにく少々の雨にもあたったので、脱穀した籾をある程度乾燥しなければならない。外にシートを広げて一気に乾燥させたくもあるが、みすみす野鳥の餌になりはしないかとの心配は捨てきれず、部屋に広げて陰干しすることにする。収穫の喜びとは裏腹に、小生の部屋が徐々に作業小屋と化しているのは間違いない。

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 上:イセヒカリ 左下:神丹穂 右下:香り米

 米を脱穀してから口に入るまでには、「籾摺り」の行程が絶対に欠かせないのだが、昨日は籾摺機が満員状態で小生の使用は来週へ順延となったため、期待の新米はオアズケになった。今年の収穫は、白米が「コシヒカリ」「イセヒカリ」「陸稲(農林21号)」、古代米は「黒米」「赤米(紅の都)と(神丹穂)」「香り米」の計7種。後はいつどうやって籾を擦って食うかを楽しみに皮算用するのみ。
 ところで自然農を個人規模で行う者にとって最大の問題は、必要最低限の農機具類の調達と言えるだろう。例えば米作りにおいては、収穫後の「脱穀機」「唐箕」「籾摺機」「精米機」があげられる。田畑を整えて作物を作るまでは何とか自力で辿り着いたとしても、いざ口に入れる段になって立ちはだかるこれらの機具の壁はでかい。こればかりは、手作業と農機具使用の差が格段にありすぎるのだ。ここにきても先人たちの苦労と努力が偲ばれてならない。「籾摺機」を通さずに米を食うことは出来ない小生は、ひとまず立ち往生するしかないのか…。
 なんの、先人の知恵のかけらをお借りして、かつ同胞の奮闘も(Webで調べて)参考にして、何とか独力で籾摺りに挑戦するのがインチキ百姓の意地。いや、食意地。この挑戦用にふさわしい、収穫時に混ざってしまって種類がわからなくなってしまった米たちがちょうど一合ほど手元にある。これを自己流籾摺りでもっていざ食おうではないか。
 用意したるは「すり鉢」。これに超ブレンド米を投入。すりこぎに始まり、調理道具各種、石、靴下をはめた手、ボウル、と試行錯誤の格闘二時間、これといったベストな方法は見つからないまま終了。それでも籾が一割弱残ったものの、炊いて食ったら関係あるめえ!と勢いで今年初の収穫米を食すことに。

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 ご覧の通り、赤米、黒米、香り米が主力の超ヘビー級のクセのある御飯が完成。文句なしの重量感。そしてなにより、籾が残るこの野生感。食物繊維があなうれし。まずは今年一年にありがとうございました、と合掌!!
posted by 学 at 18:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 徒然なる日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

う・ま・い!

霜月二日 晴れ
 うまいぞう!部屋の中心で美味を叫びました。今年畑で取れた里芋とショウガで作った「里芋のショウガ炒め」。

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【材料】里芋 ショウガ みりん 醤油 ごま油
@里芋は洗って皮ごと蒸して皮をむき、大きめの乱切りにする。ショウガはみじん切りにしておく。
A鍋にゴマ油を熱しショウガ炒める。里芋を入れ、身くずれしないように手早く炒める。
B醤油とみりんを入れ、里芋をからめるように炒め合わせる。
※里芋は一度蒸してから炒めるとホクッとした口あたりで味もからみやすい。
<全文抜粋:「おいしいから野菜料理」自然食通信社 自然食通信編集部+八田尚子編著>

 とにかく、ショウガと醤油とみりんの風味のバランスに「俺は里芋だ!」と主張する自然農出身の我が里芋が堂々と張り合って、天上の美味。アツアツでも良し、冷めてもなお良し。そしてなにしろ芋焼酎に合う!ああうめー。まじうめー。人間って欲望が満たされると下品になるよね。それが自然なんだね。
 写真映りは悪いけど、とにかく美味いのでご勘弁。
posted by 学 at 22:31| Comment(3) | TrackBack(0) | 食の喜び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年12月14日

後光さす

霜月三日 晴れ
 秋は夕暮れ、冬はつとめて、とは清少納言。先日冬が来たと書いたものの、冬至が近づき秋の盛りも終わりつつあるこの頃は、秋だか冬だか区別はつけられない。まあ別段つけることもないし、ふとそんなことを思っていたら、「枕草子」の春はあけぼの…の一節を思い出した。今はまだ、「つとめて(早朝)」の趣きよりも「夕暮れ」に趣きを感じる。であればまだ辛うじて秋なのかな。などと思う日暮れ時。とは言え冬の朝にめっぽう弱い小生が、「つとめて」に趣きを感じることはいつになるやら。


 稲刈り時に、お米の種類ごとそれぞれ、特に育ちが良かった株を選抜していた。来年の種籾用に保存するためである。よって食用の籾と混ざらぬように別々に脱穀するのが好ましく量も少ないこともあって、江南にて後で手作業で脱穀しようと、稲束を持ち帰っていた。もう少し乾燥させてからの保存が良かろうと軒下にぶら下げていた今日の夕方、畑から戻ると西日を背にした稲穂が輝いていた。

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『秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、からすの寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいてかりなどの連ねたるが、いと小さく見ゆるはいとをかし。日入り果てて、風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。』<枕草子>
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2004年12月19日

白米への過程

霜月八日 晴れ時々曇り

 今年収穫した白米をいざ口に運ぶ前に、避けたくても避けられない関門、それが籾摺り。稲穂の殻を擦り取ってようやく玄米が顔をだす。玄米にさえすればあとは町にたたずむコイン精米機の力を借りれば白米は自分のもの。いざいざ、籾摺りへGO。
 個人ではなかなか手に入らない(もちろんお金さえ出せば素敵な家庭用籾摺り機は貴方のモノ♪)籾摺り機は、当然田んぼをお世話になった丸ヶ崎自然農の会の機械を使わせてもらうことになる。このタイプの動力は電気。上部の投入口に籾米を入れて、スイッチオン。流れ落ちる籾米が、下部の秘密機関を経てまた上部へ押し戻される。何度もこの循環を繰り返して徐々に籾が外れてゆく。秘密機関(名称不明)で金属部品が籾米を擦り合わせるため、籾を全て取り除こうと長時間機械にかけると玄米から精米の行程も幾分進行することになる。すぐに食べれば美味しさに変わりあるまいと、問題なし。
 
 左:これが丸ヶ崎自然農の会の籾摺り機だ! 右:投入口から秘密機関へ

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 本日の精米の結果:コシヒカリ1.5kg、イセヒカリ1.3kgの白米(三分づき)をGET。(少ないねえ!!)すぐに食べ終えて、また籾摺りして、来月にはなくなりそうだな。。。

 籾摺りを一通り終わらせて、今年お世話になった田んぼの後片付けを行った。稲木の撤去、鳥避けネットの回収を、他の方の手助けも借りてなんとか済ます。人の気配が消え、どこか寂しそうな田んぼが、なんとなしに可愛らしく見えた。条件的に厳しいと言われ、実際に収穫量も他の場所よりも振るわなかったが、始めて自然農でまともに米作りに取り組めた田んぼ。家路につく前、ありがとうの代わりに写真をとることにした。

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 今後の作業は、稲藁を田んぼに散らして返してあげ、またこの冬の間に米糠などを補ってあげること。来年の春にむけて土の微生物がそれらを餌にして分解がすすみ、また田んぼが豊かになってゆく。それまで少しおやすみください。

posted by 学 at 18:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 田の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年12月21日

午後4時36分

霜月十日 【冬至】 晴れ(北風強し) 

 【冬至】…日南の限りを行て日の短きの至りなれば也(暦便覧)
      一年中で最も夜の長い日。この日より日が伸び始めることから、
      古くはこの日を年の始点と考えられた。
      冬至南瓜や柚湯の慣習が残る日。
      ※読み:トウジ
      <参考:こよみのページ

 冬に至る。インチキ百姓式の計算では、季節の割合は「秋4:冬6」。とうとう冬が主役になる日である。2月3日の「立春」まで冬は勢力拡大を続け、3月20日の「春分」に春に主役を譲る時までの3カ月、寒さの季節の到来である。

 皆さんもご存知の通り北半球ではもっとも夜が長く、もっとも昼が短い一日。この日を境に、日の出は徐々に早くなり、日の入りは徐々に遅くなる。冬も本番だなと感じるこの日ではあるが、太陽との関係に思いを寄せれば、この日から、暖かくなる為の準備がスタートするとも考えられる。寒さはピークに向かう冬の毎日の中で、一日ごとに地球を暖める時間が増していくこの事実、地球の営みに賛辞を贈りたくなるではないか。
 ※正確には、日の出が最も遅い日は1月頭であり、日の入が最も早い日
  は12月10日頃となる。冬至は、1年中で太陽の高度が最も低く、
  1日の日照時間が最も短い日となる。
 (参考HP:予報士ネット お天気ミニ知識

 さて、昼が一番短いこの日、いつもより長く畑にでて作業をしました。冬の菜っ葉類(タアツァイ、真菜、白菜)の間引き、人参の間引き、残していたショウガの収穫、もはや枯れ果てたセイタカ抜き、かがむ作業が多いせいか腰が悲鳴をあげだして小休止。続いて大家さんの軒先を借りて、先日刈って乾燥させていた蕎麦の脱穀。量は少ないものの手作業の為なかなか時間がかかる。茎と実は分離できたものの、細かい葉屑などをより分けるには、ザル籠などの他に唐箕もいるなあ。夕方、畑に戻って作業のやり残しの続きを行い、沈みゆく夕陽を感慨深く眺めた。唐突に、我が農園での冬至の日を記録におさめたくなり、ファインダーをのぞいた。午後4時36分、太陽が、西の秩父の山の奥に沈み、まもなく畑は夕闇に包まれていった。

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  以下、本日の点景を少々。

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2004年12月26日

サンタの落し物

 クリスマスから一日明けた今日、サンタクロースの落し物だろうか、畑に思わぬプレゼントを発見した。今日は良く晴れて風も少なく一日ほんわかとした陽射しが続くなか、休息中の畑に米糠を振りまいた。抜いたセイタカの上から、枯れ倒れた雑草の上から、手首を利かせて振りまいていく。なるべく均等に、薄すぎず濃すぎず。ふと雑草の中に、ずしりとした存在感を見つけた。枯れ草の中に隠れるように、誰からも見つからずに、静かにこちらをのぞいている。

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2004年12月27日

冬の「気」

霜月十六日 満月 晴れ

 満月が輝く夜を明かし、つとめて(早朝)を歩く。西に落ちる月はなお輝きを増して辺りを照らそうとし、東の空はその輝きを追いやるように刻一刻と明け始める。冬の朝は、格別に空気がうまい。口から漏れる白い息も、首筋を抜ける北風も、足元にせり出す霜柱も、引き締まった空気にくるまれて固まり、やがて朝日に溶けていく。
 その中を歩き、明ける空を眺めていると、底からみなぎるようなパワーに溢れてくるような気持ちになる。言葉では伝えきれないけど、その中を歩けば誰もが感じるだろう、冬の「気」のようなモノ。満月が沈む朝は、さらにその「気」を強く感じることができる特別な朝。冬の間に、3回しか味わうことができない朝。
 

 西に満月が傾き

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 東に朝日がせまる

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2004年12月29日

初物届く

霜月十八日 雪
 朝の知らせと共に空から初物が届いた。ちらほらと、どこか申し訳なさそうに頭に肩に降り積もり、間もなく消えてゆく。畑にもその知らせは届き、まだらに白さに包まれた初雪の景色となった。今晩の友人達との鍋パーティーに持参する予定の水菜や菜っ葉類も、嬉しそうに白い衣装をまとっている。

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 かじかむ指と手をいつもより手際よく動かし、積もった雪も振り払わずにビニールの袋へ放り込むと、葉っぱたちは逆に水を得たように元気そうに見えた。そのまま袋をバッグにつめて、友人宅へ。晩飯時に取り出した雪どり野菜達は、新鮮さをまるで失わずにみずみずしく、キムチ鍋に入れてもその存在感が際立つ、まさに旬の味であった。これもまた、初めて味わう冬の楽しみかもしれない。
posted by 学 at 17:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 畑の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年12月31日

静寂

霜月二十日 大雪

 音の止む 白さに暮れる みそか雪

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 皆さんよいお年を
posted by 学 at 17:54| Comment(0) | TrackBack(1) | 徒然なる日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする