注)記事の日付は太陰暦を用いております

2005年01月01日

元旦の朝

霜月二十一日 晴れ

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 昨年、何の因果かシナイ山の頂上で初日の出を拝んでから一年。いつの間にかここ江南での生活が始まり、今年は部屋からの日の出を拝む。

 毎日が自然農、毎日を畑に出ることもなく、生きるにまかせた日々を過ごし、収穫も学びも華々しいものはなく、人々との出会いを喜び、迷い、また新たな年、新たな道へ。宇宙の視点からすればただの時間の経過に過ぎないこの日の出も、人間の営みを透過すると新しい再出発のきっかけにできる。愉快愉快、と朝酒を浴びて雪の正月を口実にして畑を休むのだろう。

 日々是好日、正月の朝、朝日は雪の野に昇り輝く。 

 
posted by 学 at 08:37| Comment(1) | TrackBack(0) | 徒然なる日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月03日

微妙なお味

霜月二十三日 晴れ時々曇り

 先日畑で見つかったカボチャを食べてみた。今年取れた小豆も用意して、小豆カボチャを簡単に調理する。小豆を煮て、カボチャも煮る。作り始めて40分の簡単料理、いざお味は。

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 見た目の悪さもさることながら、なんとも微妙な出来上がりになってしまった。やはりカンボジア出身の彼には日本料理はあまり合わないのかも知れない。ほっくりとは正反対の、しっとりとろけるクリーミーな舌触り。風味は主張の少ない、控えめな存在。カボチャ君の残りはあと4分の3、どんな料理がウマイのかなあ。とりあえずスープは作ってみよう。他に誰か、オススメのレシピがあれば教えてくださいませ。

 自然農の畑で採れたからって、全部が美味いとは限らないんだよね。そんな事実も少しずつ受け入れながら、等身大の生活を。
posted by 学 at 21:12| Comment(2) | TrackBack(0) | 食の喜び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月05日

踏み忘れ

霜月ニ十五日 【小寒】 晴れ 

 【小寒】…冬至より一陽起るが故に陰気に逆らう故益々冷る也(暦便覧)
      この日は寒の入り、これから節分までの期間が「寒」である。
      寒さはこれからが本番。池や川の氷も厚みをます頃である。
      ※読み:ショウカン
      <参考:こよみのページ

 年末年始を連夜の深夜勤務で過ごし、完全に昼夜が逆転してしまった。両親からの、まさしく寝正月だね、とのコメントもいまいち笑えないですよね。連続で深夜勤が続くと午後から畑に出ることも体力的にきつくなり、ここ数日残雪と寝不足を言い訳にして顔を出していない。年末に元気に芽を伸ばしつづけていた麦の姿が少し気になりだす。農林水産省消費者相談Q&Aによると、『麦踏み』についてこうある。「麦の種をまいて葉が出てきた頃に行う日本独特の農作業です。この作業を行うことによって、霜柱ができたときでも土が持ち上がらず麦の根を傷めません。 また、踏むことにより茎がたくさん分かれ、根も強くなり麦の生育を助けます。」なるほど。むむむ。麦踏みする前に霜柱どころか大雪に埋れてしまったじゃないか。
〜農作業 したい時には 時遅し〜 と親不孝を詠むような句が頭に浮かびますな。明日連続勤務が明けるので、早速、時遅しの「麦踏み」でも試みましょう。昨年の冬至に写した麦の赤ん坊たちを載せて、小寒の挨拶と致します。

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 明日朝の予想気温はここ江南は氷点下4度。いやはや、まさしく「寒の入り」です。


農林水産省「消費者の部屋」相談室 …本日たまたま発見しましたが、色々どうでもいいことまで豆知識が手に入ります。米の輸入するようになった経緯から、和菓子の「ぎゅうひ」とは何ですか、まで様々。しかも月刊で更新中。農水省さん、これもお仕事、ご苦労様。
posted by 学 at 21:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 暦の調べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月08日

イノセント

霜月二十八日 晴れ@小名浜

 コタツに潜りながら庭を眺めていると、どうして犬と遊びたくなるんだろう。しかし、いざ寒空の下にということになると、不思議なことに腰に根が生えたようにたちまちコタツから出る気が失せる。どうせそのうちガラス窓越しにこちらを覗く犬の視線にやられてしぶしぶ根っこを断ち切ることになるのだが。
 週末に実家に帰って、よく晴れた南東北の太平洋岸の冬を楽しんでいる。あくまでもコタツの中から。二十数年のあいだ口に慣れ親しんだ雑煮はまさしく実家の味そのもので、どうしても自分ではこの味が出せない。その「オフクロノアジ」の再現の難しさはまるで神秘に近いものがあるよね。
 雑煮で腹を満たした後にうたた寝をきめこむのが幸福のセオリーではあるが、こちらを見つめる犬の黒目の奥に、そのセオリーを打ち破るイノセントを感じてしまい、ようやく腰を上げることにした。玉を転がして取りに走り戻ってくる。ただそれだけなのに犬も俺もなぜこんなに楽しそうに遊ぶんだろう。わはは、犬はバカだなあ。そして、俺もバカだなあ。

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 モモ、疾駆!
posted by 学 at 21:13| Comment(6) | TrackBack(0) | 故郷の記憶 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月10日

正月ぼけ

師走一日 晴れ

 旧暦師走の一日。実家から家に戻ると、元旦からの正月飾りが出迎えた。風が冷たく、紅白の注連(シメ)が揺れている。本来「神」そのものの現れ、また神霊の宿る依代(よりしろ)と考えられ、不浄を祓う神の力を宿すしるしとされる。我が家に吹き込む不浄を祓い給うかのように、休むことなく揺れている。

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 正月に録画しておいたNHKスペシャル「新シルクロード」を眺めた。観るというより眺めた。続けて、25年前に放送された「シルクロード」が流れる。タクラマカン砂漠の映像を背景に、三蔵法師の言葉がなぜか耳に残る。

 『人は多く道に迷う 四方一面茫々として行く道なし よって往来には人の遺骸を集めて道しるべとなす 水草に乏しく熱風多し 風起こればたちまち病をなすにいたる 時には歌声を聴き 時には人の泣き声を聞く 声に従って歩けばたちまち道を失う 悪魔の成せるわざなり』
 
 千里離れていても千年を経ていても、人間が思い描くものに差異はない。友人達が確かな毎日を歩いているように見えるのも、自分だけの砂漠を歩いているに他ならない。他人もまた同じく、砂漠を歩き、また水辺を歩く。声のみに従わず、道に迷いすぎず、インチキ百姓のシルクロードは果たしていずこへ向かうか。

 正月ボケを直して早く畑へ出ろ。と、正月飾りが尻を叩いた。お祓いついでに来月の旧暦正月まで居座ってもらおうかな。


<季節感は無視して、正月飾りについてのHP>
鰹一(かざりいち)…「環境問題」と「素材」にこだわる飾り物屋さん
            商品もなかなか秀逸で素敵。HP表示に少々難ありでした。

正月飾りのウンチク …もちろん飾一さんHPより。本文の注連(シメ)の話も
            ここから引用。
posted by 学 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 徒然なる日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月13日

じゅうしいな午後

師走四日 晴れ

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 あいかわらずの晴天続きに口の中が乾くことが多い。冬眠をむさぼるインチキ百姓のここ数日の楽しみは、この乾きを満たす、午後に食べるイヨカンである!これぞ、じゅうしい。どうしてそんなにうまいのか。どうしてそんなにみずみずしいのか。冬に届くこの美味だけは、南国の太陽に感謝せざるを得ないです。雑文によれば、いよかんの栽培特性は「最低温度が−5℃以下にならないこと、年間平均温度が15〜16℃以上がよい。」とのこと。おおおー。この地ではギリギリだな・・・。無理かどうかは、播かねば成らぬ、何事も。さっそく種でも播いておこう。桃栗三年柿八年、いったい伊予は幾年か。
posted by 学 at 17:45| Comment(4) | TrackBack(0) | 食の喜び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月17日

悩殺

師走八日 晴れ

 不作の続くインチキ畑で、またひとつインチキ野菜を収穫した。枯草に覆われ、お世辞にも色気があるとは言えない当農園に現れた救世主。キューティーハニーもびっくりの、悩殺ポーズでお出ましよ♪

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グラビアカメラマンになりきって、ベストアングルを狙うこと15分。あまりに過激なポーズは載せられない為、結局無難な正面写真に落ち着くことに。この撮影時に、誰も通りかからなくて幸運だった。多分、誰も、通らなかったはず・・・だけど。
posted by 学 at 00:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 畑の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月20日

雲の流れに思う

師走十一日 【大寒】 晴れ

 【大寒】…冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也(暦便覧)
      一年で一番寒さの厳しい頃 。逆の見方をすれば、これからは
      暖かくなると言うことである。春はもう目前である。
      ※読み:ダイカン
      <参考:こよみのページ

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 冬の勢力極まるこの時期も、昼の太陽に照らされる空気はどこか優しさすら覚える。深夜勤のアルバイトを辞めて日中の仕事を始めると、昼休みにこんな空に出会うことになる。いつもの畑からの景色とは違う、新鮮な昼の空。優しい空気を吹き飛ばす北風は、雲だけでなく背後に広がる畑の土埃も飛び散らせる。土を耕し雑草を一本残らず許さない畑の土は、常に風に吹き飛ばされ雨に流され、少しずつその土地から離れていく。草が表土を覆い、乾燥、雨風から守られている自然農の畑は、土を守り、虫たちを守り、毎年毎年、その命の量を増やしていく。森の木々がその深く広い根で山の洪水や土砂崩れを抑えているのと同じように。空に浮かぶ雲を眩しく見上げながら、そんな自然農の優しさに思いを巡らす。
posted by 学 at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 自然農のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月22日

見たことある?

師走十三日 晴れ

 晴れ、晴れ、晴れ!冬の武蔵野には北風とピーカンの空が定番である。さて先日の里帰りで気づいたこと、世の中の人は、里芋がどのように育ってどのように実(芋?)をつけるのか実はよく知らないということ。思い返せば自分とて、数年前に自然農の畑に出会っていなければ生涯知ることなく終わっていたかも知れないのです。齢五十●歳を迎える母も、漁港を抱える下町育ち、里芋料理は得意こそすれ土の中の神秘は小生が持ち帰った里芋UFOが初御目見えだそうなのだ。なぜUFO?その姿を見れば頷ける筈、未知との遭遇も真っ青の空飛ぶ要塞に見まごう容姿ではないか。

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 今日と同じのピーカンの空の下、庭先で泥を洗い落とした里芋UFOは、その日のうちに腹の中へ。

 ちなみに我が家の母は、里芋は、さつまいもと同じように芋づる式になるかと思っていたそうな。皆さんも似たり寄ったりかもね。

※写真の要塞は自然農1年目のインチキ畑で取れた小型タイプであり、豊かな畑ではこれより遥かに立派な威光を放っていることを追記させていただきます。
posted by 学 at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 徒然なる日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月27日

ベイビーたち

師走十八日 晴れ

 月の満ち欠けに心を左右されている訳ではないが、良いことがあった時、悪いことがあった時に、月のひと巡りを思い描くことで浮き沈みが緩やかになる気がする。二日前の満月の夜、とても嬉しい時間が思いがけずに訪れたが、それもまた月の如しだと思えばやがて欠けてゆくものであり、それで良いと思う。喜怒哀楽、月の如く満ち欠けすればこそ真理なり。

 そうしてひと月の巡りを感じる内に、風と土は確実に命の息吹きを届け始めだしている。枯草の下にはすでに青臭い新芽の赤ん坊たちがちょろちょろと目につくようになった。もちろん、逞しき雑草のベイビーたちである。そうしてここ数日を土ばかり見て目線を上にあげるのを忘れていると、裏庭に訪れていた芽吹きの大群をついつい見過ごしていたことに今日初めて気づいた。

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 こんなにも近づいているというのに、意地でも「春」という言葉を使うまいとする自分がいる。滑稽に思えてしまうが、どうしても一週間後の「立春」までは使いたくないのだ。まだ、気が(機が)早すぎるのである。冬の盛りのこの時期、春と呼ぶにはまだ幼すぎる暖かさの息吹は何よりも嬉しいのだけれども、だが、しかし。まだ、早いよねえ。

 梅のベイビーたちを見過ごしてたことを大家さんに告げて恥ずかしがっていると、「若い人はまだそんなことに気を取られすぎなくていいのよ。もっと人のことなんかに気を回す頃なんだから。」と優しく諭された。季節とも深く、人とも深く。なんとも味のあるお言葉をいただいて嬉しい、冬の盛りの午後、梅の木の下。
posted by 学 at 20:36| Comment(2) | TrackBack(0) | 暦の調べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月31日

バカボンのパパ

師走二十二日 晴れ

 久しぶりに、脱力感を味わった。

 夕方何気なくTVをつけると、NHKの国会中継「参議院予算委員会質疑」が画面に流れていた。偶然にも日本の農業について自民党議員からの質疑が始まっており、まるで期待しているわけでもないが、乗りかかった船と思って聞いてみようと腰をおろした。

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posted by 学 at 19:04| Comment(4) | TrackBack(0) | 本質を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする