注)記事の日付は太陰暦を用いております

2005年02月27日

春来る前の一日

睦月十九日 晴れ

 田んぼの縁を沿うように飛ぶ、気の早いモンキチョウ一羽に会った。風もない暖かい日となり、新しい季節の息吹と、一年という経過した時間と、これからの目の前の作業の大変さを感じる一日となった。

 今日の作業は、田んぼの溝堀りである。自然農の水田は、耕さない。よって社会科の時間に耳にしたこともあるだろう代掻き(シロカキ)という作業は行わずご存知ドロドロの田んぼにはしない。耕さない田で米を作ることに試行錯誤された自然農のパイオニアの一人である川口由一氏は、20年以上の試みの中で水田の中に適度に一段低い溝を切ることを取り入れた。その機能性は詳述しないが、この発明とも言える「工夫」は、耕さない水田における水管理方法の主流として全国の「川口風」自然農の場で広く取り入れられている。多聞にもれずインチキ百姓も、それにならうことにする。とはいえ取り組む田んぼの広さは七畝半(約230坪≒約750u)、溝を切るといってもひと仕事なのは明らかだ。
 さて、まずは田んぼの外周に溝を掘っていくことにする。手順など特にはないが、溝幅(20cm程度)の左右にスコップをいれて筋をつけ、それに直角にスコップをいれて土を掘り出す。掘り出した土は田んぼに戻し、この時土が均等に散らばるようにスコップを大きく投げ振って田んぼの中に撒き散らす。頭など使わず、ひたすら力が頼みの地道な作業である。一日で周囲約150mの5分の一ほどを終えた。日の沈むころには、両腕がパンパンになっていた。足りない頭で考えても、もし友人が5人来てくれていたら今日一日で外周の溝掘りは完了している計算になる。ふむふむ、しからば小生のすべきことは地道に一人で取り組むことに非ず。作業の手伝いに朋友どもを引き込むことに他ならない。これから田植えまで三ヵ月以上ある。さあさあ、口ばかりの訪問希望者よ。我こそはと名乗りを挙げて自然農の醍醐味(??)を堪能しに来るがよい。

 追記。今日の作業で、昨年の春に購入した地下足袋の踵が抜けた。ぼろぼろになって最後は見事に大穴を空けて役目を終えた。ちょうど一年で一足、幾分長持ちし過ぎかもしれないな。今年はもっともっと田畑に向かって、おまえよりも早く穴を空けてやるぞ、と鼻息荒く供養を済ませて一年の共同作業に感謝を捧げた。ご苦労様でした、マル。

 050227kimidori

 昨年から生き長らえたキミドリが、萌える命の執念をひと枝に灯した。来年こそは満開を期待したい。
posted by 学 at 19:09| Comment(4) | TrackBack(0) | 田の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする