注)記事の日付は太陰暦を用いております

2007年04月02日

雑草屋

如月十五日 曇り

 今更ですが、今春、個人事業として開業いたしました。

 今後とも、「雑草屋」として、宜しくお願い致します。



 とはいえ、事務手続きのみにて実務が変わることはござんせん。さあて、帳簿つけねえとな。まあ、コツコツですから。



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posted by 学 at 23:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 新しき出会い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月04日

折りしも

如月十七日 曇りのち雨

 昨日の夜から、コタツなしでは過ごしにくいほど冷え込み今日も夕方から冷たい雨が落ちてきた。天気予報では、明日の明け方6時には零度まで下がるとの予想。昼の間、外に日光浴させておいた苗類を早々と屋内に取り込んで明日の冷気に備える。

 折りしも、農園の皆から晩霜についてのやり取りがあった後であり、畑のソラマメなどが気になるところである。話では、水をかけて霜を溶かしてしまえばいいとのこと。稲藁で根元は覆ってはいるが、果たして。出来れば明日の朝は早起きして様子を見に行きたいのだが、さて。

 霜のことがこんなに気にかかるなんてなんだか、少しだけまた百姓に近づいてきたのかも、知れない。

 
posted by 学 at 20:45| Comment(3) | TrackBack(0) | 畑の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月05日

ばんそうに踊る

如月十八日 晴れ  【清明】

 【清明】…万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれる也(暦便覧)
      清浄明潔の略。晴れ渡った空には当に清浄明潔という語がふさわしい。
      地上に目を移せば、百花が咲き競う季節である。
      ※読み:セイメイ
      <参考:こよみのページ


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 早朝の畑に朝日がさす。


 と聞こえはいいが、畑には、前日の予報どおりに晩霜が降りていた。 


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 美しい、かくも自然は背反的なのだ。春の喜びに青みを増した葉の上に白衣を纏うその姿は、包んでしまいたくなるほど儚く美しい。


 と、感傷的になるのはここまで。ウロウロしていても仕方がないので、やけのやんぱちで、ジョウロの水をかけてみる。ありがたい情報を頂いてはいたが自分でも確証がないので、試験的に半分、いや3分の1ほどの範囲のソラマメとエンドウにかけてみた。白衣は溶け、しなだれるような葉に潤いが戻ったような、そうでないような。表面は溶けつつも内部はまだ固さが残り、指先で触れるといつぞやのテレビCMのようにパリリと砕けてしまいそうでもあり、そうでもなさそうでもあり。

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ソラマメに霜が襲われました!    土筆の発芽を霜柱が囲む!



 結果はまだわかりませんが、昼に清浄明潔の日差しを受けた畑に戻ると、いずれの豆も人間の杞憂を笑うかのように元気に葉を広げていました。とはいえ、ですからね。何が起こるかはわからないからね。

 もちろん、何もないといいんだけど。
posted by 学 at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 畑の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月08日

嬉しいけど

如月二十一日 晴れのち雨

 夜に雨が降り、翌朝に晴れる、種播きシーズンには実に嬉しい天候が続く。雨上がりの畑に立つと、いてもたっても、という感じですな。

 それに比例して、腰が痛みます。種播きに飽きても貧乏性のせいか、残りの畝立てをしたり畑の周囲に柵を拵えようとしたりと、休むゆとりを保てない。その分ビールはすすむのだけどね。

 そんなわけで今日はこの辺で。どうやら、また夜の雨が降り出しました。
posted by 学 at 23:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 徒然なる日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月09日

ひょう

如月二十二日 晴れ時々雹

 午後、暗みを増した部屋の天窓の雨音が、ぽつぽつからぱらぱらに変わったなと思った途端に雷光が瞬き、一気に屋根をばらばらばらばらと叩きだした。窓の外は、バケツをひっくり返したような景色が広がった。

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 これはすごいなと眺めていると、雨粒が徐々に大きく白く姿を変え始めた。庭に、ベランダに、物置の屋根に、氷の粒が弾いて踊っている。



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 驚くことは少なくなった最近の気象ではあるが、珍しいことが起きると人はなぜか心をワクワクさせてしまうのはどうしてか。幸いにも雹の飛来はしばらくして止み、畑への影響という影響もなさそうである。この氷の襲撃を、虫たちは果たして嫌がったのか喜んだのか。そんな想像も楽しい、晴天に変わった今日の夕方。
 
 
posted by 学 at 18:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 徒然なる日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月10日

開闢

如月二十三日 晴れ

【開闢(かいびゃく)】
@天地の始まり。世の中の始まり。A荒地などが切り開かれること。B信仰の地として山を開くこと。 (大辞林/三省堂)


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 待ちに待った、新規開拓畑でのジャガイモの発芽。埋めかぶせた10cmの土を押しのけ、表土を割り、今、太陽の下へ。その様は、天地を開く開闢の儀式である。草の間で、耕さない土の中で、これからどこまで成長してくれるのか。植え付けから二十日ほどを経てのこの出芽に、なにかこの一ヶ月の祈りがまずは通じたような気がして、心から胸をなでおろした。


 もっとも、自然にしてみればこの愚農の祈りなど歯牙にもかけるはずもなく、ただ種芋があり、土の中で陽の暖かさを感じたままに芽を出したという、ただそれだけの数億万年の遺伝子の繰り返しに過ぎないのであります。うむ、その通りなのです。


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 芽を出し切ったジャガイモ。


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 ヒマワリの発芽。


 この季節は、写真が増えて困る。
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2007年04月11日

生と死

如月二十四日 曇りのち雨

 生と死。大げさではあるが、それほどの違いに感じる。

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 集合日の準備の為に田んぼに作業に出ると、自然農の田んぼ一面に名もない白い花をつけた草が広がり、じんわりとした暖かさに包まれた。隣には、慣行(化学)農の田んぼ。雑草一つない、日本中に広がる当たり前の風景。

 当たり前を疑い、常識を打ち破る何かを。食料問題、貧困問題、環境問題、経済問題、外交問題、政治問題、全てを満たす答えはないかもしれないが、自分が出来ることを考えながらとりあえず自然農に向き合っていこう。
posted by 学 at 21:55| Comment(4) | TrackBack(0) | 田の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月14日

集結

如月二十七日 晴れ

 つながり深い、前の会社の同期たちが、数年ぶりに一堂集っての再会。金曜深夜につくばに集結し、翌日は農園の集合日へ参加。期せずしてインチキ百姓ぶりを旧友にさらすことになった。前日は当然のように明け方までのコースのせいで、ランチの後はのんびり昼寝をしたり作業を手伝ったりの様子もまたよし。自然農について喧々諤々話したのもまたよし。

 皆、行く末は違えどかつての釜の飯は忘れじ。互いにぼちぼちと頑張りましょうぜ。

 ええと、次の再会は畑作業はもういいからさ(笑)、山林か牧場などで如何かね?
posted by 学 at 23:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 友と共に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月16日

地温

如月二十九日 曇り

 陽射しを受けた暖かさに反比例するように、曇り空に風が吹く日や雨の落ちる日は、体の芯から震えるような体感気温となる。春分を越えたとはいえ立夏までは二週間以上、「春」が盛りに近づく中で消え行く「冬」が、最後にひと頑張りしているようだ。
 晴れ間は熱いほどなのに空が陰ると風を冷たく感じるのは、抽象的な季節感のせいではなく、この時期はまだ地温が温まっていないせいでもある。太陽と地球の関係は急速冷暖房ではなく、ひと月ふた月かけてのゆっくりとした営みだ。ゆえにもっとも日照時間の長い6月がもっとも暑い時期なのではなく、7月から8月にかけてが酷暑の頃となり、反対に冬の寒さも2月が極みとなる。大地とは、熱しにくく冷めにくいのだ。視点を変えれば、暖まりすぎる傾向が続けば熱の滞留が続くのかもしれないし、一度冷えてしまった寒さは天文的なエネルギーでしか回復できないということでもある。人間がどうこうできる問題ではないにしても、一人一人の生活スタイルや選択が、足元の暑さ寒さに直結しているのだとすれば、はて何ができるのやら。

 人はそうした時間の流れで数万年生きてきて、そうしたリズムを体の中に宿している。都会での、大地を覆うアスファルトの上は、熱しやすく冷めやすく、季節の移り変わりのスピードが速い気がしてならない。

 春疾風に体をちぢこませながらの畑作業中、草の下に隠れる土の、意外なほどの温かさに驚いたそんな如月最後の日。



風の辞典
   …春疾風(はるはやて)を調べていて辿りついた、風の名称などをまとめたHP。
    日本には、数百もの風を表す言葉もあると言われています。
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2007年04月17日

掃討作戦

弥生一日 曇り時々雨

 菜の花が農園の畑に咲き乱れて数週間、黄色に広がる帯は畑の風物詩となっていた。自然農に触れて初めて知ったことは数知れないが、菜の花もその内の一つである。

 白菜、キャベツ、小松菜、水菜、タアサイ、野沢菜、チンゲンサイ、はたまたカブに至るまで、これみなアブラナ科の植物。これらアブラナ科の植物は、菜っ葉のうちに食べているので普段はなかなか気づかないのだが、人間がいずれは子供を授かるように、当然花をつけて種を残そうとするのである。つまりは、みな、アブラナとして、同じように「菜の花」を咲かせるのだ。


 @070407komatsuna A070407mana B070407mizuna
 C070407nozawa D070407taasai

 @小松菜 A真菜 B水菜 C野沢菜 Dタアサイ …違いわかる?


 ぱっと見ても、区別しがたいほどに鮮やかに黄色く匂いたつ菜の花たちには、見事に遺伝子の不思議さを感じさせられてしまう。

 花をつけて種が出来るとなれば、やはり自家採種したいのが百姓の性であるが、そうは問屋が卸さない。アブラナ科の野菜は、ミツバチなど昆虫によって受粉する性質をもち、その多くは交雑して、次の世代の野菜たちは異種混合のハーフの子になってしまうのだという。つまりはチンゲンサイと水菜のMIXや、白菜とカブのMIXなど、安定した種類の野菜の種を望むのは難しいらしいのだ。交配を一手に担う、ミツバチの飛来距離を甘く見てはいけないのである。


 さて、つくし農園の畑にもう一度目を向けると、一面に咲く菜の花たちを尻目に青々と元気に葉を茂らせる一群が目に入る。遅蒔きして今の時期に盛りを増す小松菜の一群だ。ここの土地との相性も良かったようで、葉の育ち方も他を圧倒して元気が良い。つまりは、この小松菜の種を採ることが出来れば、つくし農園に適した小松菜の種を手に入れられるかもしれないということではなかろうか。善は急げ。そう、交雑は待ってくれない。今まさに、蕾を伸ばし始めるこの小松菜が開花する前に農園の菜の花を刈ってしまえば、他と交雑することなく良質の種を手に入れることができる。
 そう判断したインチキ百姓は、農園に散らばる可憐な菜の花の区画のプレーヤーに協力を仰いで、週末から菜の花掃討作戦を慣行中です。このあまりにも人間本位な試みに、自然はいかなる判断を下すのか。しかし、それが農業という、人類の背負った巨大な「業」でもあるのだな。
posted by 学 at 23:00| Comment(7) | TrackBack(1) | 自然農のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月18日

ほやほやと

弥生二日 曇りのち雨

 本日発売の「わしズム」を読みながら、安ワインを飲む。前日に炊いた古代米とネギを炒めてチャーハンにして、摘んだ菜の花と豆腐の味噌汁を夕餉に晩酌をすする。

 結婚論の特集が、酔った頭にほやほやと染み入る。一人では生きられないが、二人でなら生きられるのか?子供は?親は?ジジババは?孫は?墓は?俺は?あなたは?

 さて、朝には上がるらしい雨の後には、また種蒔きの一日。
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2007年04月20日

うししし

弥生四日【穀雨】 晴れ 

 二日酔いのまま畑に出て、種蒔きの準備をしながら播き床の様子を見て回る。毎日の儀式。一日一日と畑に伸びる雑草の勢いが増している。このところ続いた曇り空が明けてギラギラの太陽に誘われるように、4/8に播いたトウモロコシとトマトが、発芽し始めた。うしししし♪ 小躍りもし、安堵もし、テンション高めに種蒔き作業を開始する。陽気に当てられて、ナスとピーマンとスイカとメロンと枝豆と里芋を種(芋)植えを夕方まで。はいちかれました、と。

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 トマトちゃん♪                        コーンちゃん♪



 そういえば昨日は桃の節句だったのか。ひな祭りね。それであんなに酒が進んだのね。納得。



【穀雨】…春雨降りて百穀を生化すれば也(暦便覧)
      田んぼや畑の準備が整い、それに合わせるように、
      柔らかな春の雨が降る頃。
      この頃より変りやすい春の天気も安定し日差しも強まる。
      ※読み:コクウ
      <参考:こよみのページ>


 それにしても、なんと暦の揺るぎないことか(笑)。
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2007年04月22日

白いね

弥生六日 晴れ

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 〜 すずしろの 太き株から 咲く白さ 〜 
 


 冬を越して選別して残していた大根が、白いその花を満開に広げだした。一株から無限に茎を伸ばして十字に咲くそのエネルギッシュな様に、ついつい笑顔がこぼれる。野菜の花って、なぜだかどことなく可憐なんだよね。うむむむ、可愛い。。。


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 上から見ると、一株の大根からこんなにも花を咲かせます。
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2007年04月25日

絶景をエサに

弥生九日 曇りのち雨

 このところ、菜種梅雨を理由に作業をサボりすぎです。このツケが明日明後日にまわり、また腰を痛くするのに。こうやってBlogにしなければまたサボり癖がつくので、やや自嘲気味に。


 早く晴れの下で作業して、昼からビールでやりたいなあ。


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 ↑ 先週の土曜日の、yamaさんと過ごした風景。絶景。
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2007年04月27日

ヒトデ

弥生十一日 晴れ

 苗代作業に数時間。泥土の田んぼは、苗代作りにてこずる。土をくずすのも、根を取るのも、均すのも、濡れていると団子になり乾いていると石のように硬くなる。頃合いの良い晴れ間を選んでも遅々として進まない。一人で五時間、苗代二つ。これが二人なら二時間半、五人なら一時間!? 人手、ひとで、ヒトデ。こんなにも単純で偉大な算数。

 隣の田んぼでは代掻きの為に水入れをスタート。運良く田んぼに出づっぱりだったため、農園の田んぼの水取り口を閉め、畦を作り直して水が入るのを防ぐことができた。農園の田んぼは水路からの水入れが不自由で、隣の水田用の水門を閉めると気をつけていないと水が入る仕掛けになってしまっている。もし自分がいなかったと思うと冷や汗・・・。苗代作りではなかったはずである。なんだか綱渡りのようでもあり、意外に上手く歩いてもいるようでもあり、なんともはや。


 明日からゴールデンウィーク。手伝いの手足が増えますように!!!(叫)
posted by 学 at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 田の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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