文月二十一日 曇り
停滞などと適当に語呂の良い単語をあてはめてみずに、単純にかえりみれば、何かが足りなかっただけなのだ。
畑に腰をおろして草を刈る。ただそれだけで、どれほど前に進むことか。9月に入り、ようやくのびのびと農に時間を費やせることになる。副業のためとはいえ、犠牲にしていたものが澱のように溜まっていたようだ。
なまけるのはいい。逃げずにいれば前には進む。好きなことをやろう。それは毎日の自然農のはずだ。
注)記事の日付は太陰暦を用いております
2007年09月02日
2007年09月10日
ゆする
文月二十九日 曇り時々雨
週末の集合日を終えた。土日のつくばは晴れ上がり、ちょっぴり酷な残暑となった。
台風9号の影響は、田んぼはほとんどなし、畑はそもそも「被害」受けるような対象が多くないためにこれまたほとんどなし、のつくし農園。いよいよ秋播きの作業も忙しくなる前に、実習の一環で「自家採種」作業をやってみた。
詳細は省くが、選別した株を刈り置きして乾燥させておいて、あとはシートの上で莢をつぶしたり殻を分別したりの作業。一人では結構な手間も、みんなでワイワイやりながらなら、1時間ほどの雑談とともに終えることができる。
少々慣れたふうを装ってザルを揺すり、ちょっとだけ先輩面してみる。そんな光景をメンバーの方が写真に収めてくれる。秋口の風を少し感じる、ホッとする瞬間が切り取られていた。

夕方の陽射しが、柔らかくなってきた。
※yamaさん、写真ありがとうございます。
週末の集合日を終えた。土日のつくばは晴れ上がり、ちょっぴり酷な残暑となった。
台風9号の影響は、田んぼはほとんどなし、畑はそもそも「被害」受けるような対象が多くないためにこれまたほとんどなし、のつくし農園。いよいよ秋播きの作業も忙しくなる前に、実習の一環で「自家採種」作業をやってみた。
詳細は省くが、選別した株を刈り置きして乾燥させておいて、あとはシートの上で莢をつぶしたり殻を分別したりの作業。一人では結構な手間も、みんなでワイワイやりながらなら、1時間ほどの雑談とともに終えることができる。
少々慣れたふうを装ってザルを揺すり、ちょっとだけ先輩面してみる。そんな光景をメンバーの方が写真に収めてくれる。秋口の風を少し感じる、ホッとする瞬間が切り取られていた。

夕方の陽射しが、柔らかくなってきた。
※yamaさん、写真ありがとうございます。
2007年09月13日
好日
葉月三日 曇り
秋雨と曇り空と晴れ間が心地よく訪れ、秋播き野菜の発芽が著しい。ニンジンも、大根も、小松菜もカブも、5日前の播種がすっかり芽を出している。悪夢のような日照りが落ち着いたと思ったらこの良候。涼しい平日に訪れたプレーヤーたちと、過ごしやすい昼の作業をのんびりと楽しみながら、四方山話に花が咲く。

夕刻、茜色の空がつくば駅を染めた。晴れては曇り、降っては晴れ、日々是好日を忘れることなく。
今の作業があり、そして同時に次の作業がある。種播きは、常に次の季節の為の作業なのだ。あたり前のことでも、大事なこと。
いつの間にか、月は葉月、暦は【白露】へ
【白露】…陰気ようやく重なりて露にごりて白色となれば也(暦便覧)
野には薄の穂が顔を出し、秋の趣がひとしお感じられる頃。
朝夕の心地よい涼風に、幾分の肌寒さを感じさせる冷風が
混じり始める。
※読み:ハクロ
<参考:こよみのページ>
秋雨と曇り空と晴れ間が心地よく訪れ、秋播き野菜の発芽が著しい。ニンジンも、大根も、小松菜もカブも、5日前の播種がすっかり芽を出している。悪夢のような日照りが落ち着いたと思ったらこの良候。涼しい平日に訪れたプレーヤーたちと、過ごしやすい昼の作業をのんびりと楽しみながら、四方山話に花が咲く。

夕刻、茜色の空がつくば駅を染めた。晴れては曇り、降っては晴れ、日々是好日を忘れることなく。
今の作業があり、そして同時に次の作業がある。種播きは、常に次の季節の為の作業なのだ。あたり前のことでも、大事なこと。
いつの間にか、月は葉月、暦は【白露】へ
【白露】…陰気ようやく重なりて露にごりて白色となれば也(暦便覧)
野には薄の穂が顔を出し、秋の趣がひとしお感じられる頃。
朝夕の心地よい涼風に、幾分の肌寒さを感じさせる冷風が
混じり始める。
※読み:ハクロ
<参考:こよみのページ>
2007年09月21日
えんそく
葉月十一日 晴れ
明日から、福島、宮城、会津方面に遠足に行って来ます。
「第16回 妙なる畑の会 全国実践者の集い・東北」へ参加。なにやら全国各地で自然農に取り組む魑魅魍魎が200人ほど集結するとのこと。ワクワクドキドキの初参加なのです。
つくばはすっかり秋めいた後の残暑に見まわれて、田んぼの神丹穂がもえたぎってきた。赤く赤く、陽射しに揺れる。さて、楽しみでございます。

明日から、福島、宮城、会津方面に遠足に行って来ます。
「第16回 妙なる畑の会 全国実践者の集い・東北」へ参加。なにやら全国各地で自然農に取り組む魑魅魍魎が200人ほど集結するとのこと。ワクワクドキドキの初参加なのです。
つくばはすっかり秋めいた後の残暑に見まわれて、田んぼの神丹穂がもえたぎってきた。赤く赤く、陽射しに揺れる。さて、楽しみでございます。

2007年09月23日
また一歩
葉月十三日 雨
妙なる畑の会 全国自然農実践者の集い 東北
2002年の夏に自然農に出会ってから、はや5年。のんびりと、そして無理の無いスピードで歩いてきた5年を振り返りながら、先輩百姓の田畑や暮らしを見聞きした。
川口由一さんの風のような話しぶりの中に、毎日の田畑での迷いや右往左往への答えの糸口がちりばめられていて、今はただ、咀嚼の途中といったところだろうか。事務的なまとめはできるのだろうが、言葉にすることで「限定」された概念になってしまい、「自然農」のもつダイナミズムが失われはしないかという戸惑い。面白くて、美しくて、おいしくて、楽しい。そういう原始的な快楽と結びついているからこそ、自然農には魅力がある。表現は千差万別。実践する人が専業だろうが兼業だろうが、哲学的だろうが中途半端だろうが、熱心だろうがインチキだろうが、その人にとって持続可能なスタンスで関わりながらの自然農がそばにあればいいのだと思う。
耕さず、虫や草を敵とせず、肥料も薬も用いることなく。野菜や米が育つ意思と、生命あふれる土壌の力を受け入れて、自然と人間の住みあうバランスを手探りしながら。無限の可能性と、現実の生活と、日常の農作業と、わくわくのこれからを融合して。
16回を数え、250名という参加者が集まった実践者の会。自然農の包容力は、ゆっくりと広がっている。

あー、宮城県丸森町の皆さんの素晴らしい田畑の様子、出会いや再会の喜び、つくし農園メンバーの笑顔、帰りに立ち寄った会津の定食屋さんでの大宴会、翌日の稲刈り体験に、農爺から教わった納豆大豆と蜂蜜作りの秘伝。書きたいことはヤマホドあるんだけどなーーーー!
妙なる畑の会 全国自然農実践者の集い 東北
2002年の夏に自然農に出会ってから、はや5年。のんびりと、そして無理の無いスピードで歩いてきた5年を振り返りながら、先輩百姓の田畑や暮らしを見聞きした。
川口由一さんの風のような話しぶりの中に、毎日の田畑での迷いや右往左往への答えの糸口がちりばめられていて、今はただ、咀嚼の途中といったところだろうか。事務的なまとめはできるのだろうが、言葉にすることで「限定」された概念になってしまい、「自然農」のもつダイナミズムが失われはしないかという戸惑い。面白くて、美しくて、おいしくて、楽しい。そういう原始的な快楽と結びついているからこそ、自然農には魅力がある。表現は千差万別。実践する人が専業だろうが兼業だろうが、哲学的だろうが中途半端だろうが、熱心だろうがインチキだろうが、その人にとって持続可能なスタンスで関わりながらの自然農がそばにあればいいのだと思う。
耕さず、虫や草を敵とせず、肥料も薬も用いることなく。野菜や米が育つ意思と、生命あふれる土壌の力を受け入れて、自然と人間の住みあうバランスを手探りしながら。無限の可能性と、現実の生活と、日常の農作業と、わくわくのこれからを融合して。
16回を数え、250名という参加者が集まった実践者の会。自然農の包容力は、ゆっくりと広がっている。

あー、宮城県丸森町の皆さんの素晴らしい田畑の様子、出会いや再会の喜び、つくし農園メンバーの笑顔、帰りに立ち寄った会津の定食屋さんでの大宴会、翌日の稲刈り体験に、農爺から教わった納豆大豆と蜂蜜作りの秘伝。書きたいことはヤマホドあるんだけどなーーーー!
2007年09月26日
こそばゆく
葉月十六日 晴れ
地球の未来と環境問題を考えるフリーマガジン、「everblue」の編集部が雑草屋を取材に訪れてくれました。「安心して食べられる食べ物」というテーマに相応しいかはわかりませんが、田畑を案内した後に、収穫した野菜と、貯蔵していた米と、手作りの味噌を軽く料理して、自家製ビールをたしなみながら会話をさせてもらいました。
我が手の中で育ってくれた野菜や稲、そして雑草と土、そしてその中にいる自分が写真に取られることはなんともこそばゆい感じではありましたが、誇らしい嬉しさも正直覚えました。ありがたいことです。
「everblue」は全国のタワーレコードやパタゴニア、ヘリーハンセンの全店ほか、様々なサーフショップや自然派ショップなどで手に入れることができます。また、webマガジンとして、全ページを無料でHP上で見る事もできます。今回の記事は、10月10日発行の誌に掲載される予定です。

手前味噌の昼飯を平らげて頂いた後に一枚♪ 今さん、橘さん、お世話になりました。
地球の未来と環境問題を考えるフリーマガジン、「everblue」の編集部が雑草屋を取材に訪れてくれました。「安心して食べられる食べ物」というテーマに相応しいかはわかりませんが、田畑を案内した後に、収穫した野菜と、貯蔵していた米と、手作りの味噌を軽く料理して、自家製ビールをたしなみながら会話をさせてもらいました。
我が手の中で育ってくれた野菜や稲、そして雑草と土、そしてその中にいる自分が写真に取られることはなんともこそばゆい感じではありましたが、誇らしい嬉しさも正直覚えました。ありがたいことです。
「everblue」は全国のタワーレコードやパタゴニア、ヘリーハンセンの全店ほか、様々なサーフショップや自然派ショップなどで手に入れることができます。また、webマガジンとして、全ページを無料でHP上で見る事もできます。今回の記事は、10月10日発行の誌に掲載される予定です。

手前味噌の昼飯を平らげて頂いた後に一枚♪ 今さん、橘さん、お世話になりました。