注)記事の日付は太陰暦を用いております

2011年12月27日

企て

師走三日 晴れ時々強い風 

 脱穀が済んでいない黒豆を作業しようと庭にゴザを広げているうちに、あまりの風の冷たさに性根をへし折られ、掃除と部屋内の作業に踵を返すことにした、そんな一日。


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 旧暦を意識しながらまだまだ師走に入ったばかりだと嘯いていても、世間はとにかく年末である。カレンダーが12月から1月へ、西暦2011年が2012年に変わることで、自然界のなかで何かがぱたりと変わるわけではない。クリスマスも大晦日も、年賀状も大掃除も、土壌微生物や草の根や木の葉や山羊や迷い猫に、自然として認識されるような変化が起こるわけでもない。人間だけが区切りや節目や行事を設け、自然界から乖離した、概念上の共有財としての時間を、暦として意識している。自然界の何かしらの変化を辛うじて暦として位置づけることができるとすれば、それは月の満ち欠けであったり、太陽運行の変化点である冬至や春分などでしかない。だとすれば自然農に両足立って生活しているとする自分は、新暦の年末年始のおおわらわにとらわれる煩悩をできる限り薄めていけないものかと、毎年のように自問自答している。

 とはいえ既に答えは出ている。人間が、暦の概念をある種の共有財として(しかも最重要概念の一つとして)認識している現代日本において、日本人ほぼ全員が年の瀬の慌ただしさを強力に脳内で意識付けしている限り、それを避ける術はない。人間の脳の活動の根本は、電気信号で機能していることがある程度正しいとすれば、ある種の共通概念を強く意識している集団には、あるレベルでの共通の電気信号がそれぞれの脳で発せられていると考えてもおかしくはない。それがどの程度の強度や近似性を持つのかはわからないが、お祭での集落全体が活気付いている様子からイメージしやすいように、何かしらの共通の同調圧を持つ何かが空間に存在することは、ありえないことではないように思える。単なる雰囲気や場の空気といったようなぼんやりとしたモノではなくて、物理的に脳に作用を及ぼす具体的な存在として。

 であるならば、この12月後半から正月にかけての年末年始の日本全体が浮わついたようなどこに行ってもソワソワする感じは、我々自身が生み出し、逆にまた感化され、さらにまた反応することで螺旋状に、大晦日をピークに盛り上がりを避けられない人間現象なのでないのだろうか。とまあ、そんな仮説をぶつほど、世の中の年の瀬ムードの電気信号を、一人で机に向かいながらビリビリに感じているのだ。そしてそのムードは、自分一人でどうにかするのはなかなか難しいのよね。もちろん社会人として、しっかり年末年始もこなすけどね。

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 さて、そんな話を枕にする訳ではないですが、今年の大晦日にちょっとした遊びをやります。大晦日、年の瀬ムード最高潮の、せわしさ満点の一日に、ゆるやかな時間を共有するという遊びです。 Dan's tableのDanさんと不定期で重ねている「聴く・話すワークショップ」の、エクストラ企画。もともと、非構成的エンカウンターグループ等をある程度素材とした、課題のない時間を過ごすことをテーマの一つして(少なくとも小生は)ワークショップを開いてきましたが、今回は、さらにそれを自由にしてみます。なんとなく集まり、ただ、目的も決めずに時間を車座で過ごし、進行役もファシリテーターも特に設けず、実験的な時間をつくってみます。今のところの参加者は、Danさんと、小生のみ。この記事を見て、大晦日のクソ忙しい時に、いやあえてだからこそ、目的も成果も問わない我々の遊びに加わってみたいという方、是非ともお越しください。

 12月31日、午前10時から14時まで。場所はつくば市の我が家にて。冬の庭と、山羊の鳴き声のある、喧騒から少しだけ離れたこの家で、お待ちしてます。ポケットに、軽食代として500円だけご用意ください。参加、質問のメール、前日まで受付いたします。話したい人も、話したくない人も、聴きたい人も、聴きたくない人も、どんなでも、いいよ。

 komatsu@zassouya.com
 (↑@を半角に直してください)


 企て人の一人、Danさんからのメッセージはこちら。

「ワークショップのプログラムはありません。
 ただただ集まった参加者と時間を”共にする”時間です。
 その時間のなかで僕も含めた参加者が、何を思い何を考え何を感じるのか。
 ワークショップは工房という意味です。
 そのいわば”ワークショップ”という言葉の源に位置するようなワークショップです。
 決まった結論や思考の着地点はなく、その時集まった人たちとその時間を作っていく。
 このワークショップは、一緒に参加している参加者との関わり、それと同時に自分自身
 と関わる(向き合う)時間です。
 自分の気持ちや心と対峙する時間になってほしい。
 沈黙や無言の時間を恐れないでください。」


 では、当日。物好きな人、いるといいなー。

 注)今回のこの遊びは、Danさんか小松、いずれかと面識のある方のみの参加とさせていただきます。エクストラ的な試みですのでご理解ください。

 ※昨年開催したワークショップについての記事はこちらから
 ※DanさんのBlogはこちらから
posted by 学 at 17:36| Comment(4) | TrackBack(0) | 新しき出会い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする