注)記事の日付は太陰暦を用いております

2013年02月08日

問い

師走廿八日 晴れ時々風

第一候: 立春 初候
【東風解凍(はるかぜこおりをとく)】
=春風が厚い氷を解かし始める=
 (新暦2月4日頃〜2月8日頃)
七十二候を取り入れています※


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 節分が明け、立春を迎えた。前日に歳の数だけの炒り豆を食い忘れた代わりに、つくいちで試食用に煮た大豆3種を倍ほど食べる。むむむと陽射しが色味を増したようにも見えるに庭に、名も知らぬ小鳥が跳び交う、そんな景色を眺めながらの、立春をすごした。とにかく、自然農の煮豆がすこぶる美味い立春だった。


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 とはいえ、この第一候「東風解氷」のようには行かないようで、いやはや、日陰の空気の冷たさには手足が凍る。今日はとにかく風にやられた。そろそろと、畑に田んぼに農始めの準備をかまえていたのだが、とにかく、吹き猛る冬風に踵を返して部屋作業に縮こまった。待てども風の止む気配のない午後、それでも畑に出て、二、三の作業へとりかかる。結果、いかほどもすすまぬ内に、性根をへし折られて手を止めたのだった。

 そんな凍る畑の中に、あるものは枯れ、あるものは淡々と命を残す。秋に種を降ろした空豆も、(北風対策を周到にはできなかったため)全てが枯れずに済んだわけではないが、覆った枯草に包まれて冬の峠を越そうとしている。

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 自然農の畑は、植物に土が護られるために表土はむき出しにはならない。耕す畑では、秋から冬にかけての耕耘によって草が生えず、一種の砂漠や土漠のような環境となる。それでは冬を越す苗はひとたまりもないために、ビニルマルチや寒冷紗をかけたり、あるいはハウスの中で寒さを越すしか術がない。自然農での、枯草で覆うなどの対策は、100%ではない。天然素材、バイオマス(生物資源)を利用しての100%には決して至らぬ道か、科学素材、石油資源を駆使して100%に近づける道か。道は二つではないにせよ、結局のところ、自分は、世界は、未来はどちらを目指していくか、という問いがそこにある。自然農を楽しむということは、つまりはその道の歩くことをできる限り選択していってみようというアプローチである。
 足るを知る。遠い昔から、結局人は変わらぬ問いに答えられぬままなのだ。

 親しき人から、「あなたが今あたり前に感じることや、小さなことだと感じているようなことが、実は世間の人にはとても大きな発見だったり、見過ごしてしまうような気づきが隠されいることがあるのですよ。」 と背中を押してもらった、今日この頃。それがなにかはわからねど。
 

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 あと2日で旧正月。しばらく続けていた禁酒・禁肉を解放するぜ。わっしょーい。

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2013年02月09日

ご先祖さま

師走廿九日 晴れ時々曇り

 大晦日です。三十日(みそか)ではないけど、明日は月が朔となり、旧暦睦月の一日となるので、廿九日でも大晦日。

 しんしんと、しんしんと冷える夜。江戸時代以前の我々のご先祖さまたちは、この気候、この季節の中で新年を迎えてのだと思うと、逆説的に今は新暦で新年を迎えてしまっているからこそ、想いをはせてタイムスリップしやすいような気もしてくる。いったい爺ちゃんの爺ちゃんの爺ちゃんは、どこでどんな新春を迎えてたんだろうか。門松でも飾ったのか、餅でもついていたのか、それともそんな風習知らずの山深くで暮らしていたのだろうか。
 旧暦は月の暦であるので、大晦日は必ず新月の日の前日。大晦日の夜は月のない、暗闇の夜である。日が沈み、灯りもなく、囲炉裏端で暖をとり、家族で夕餉を迎えて、冷えた床に眠る。そしていつものように朝日と共に目覚め、もちろん餅など高級品で、それでも隠して醸したお屠蘇などを瓶から酌んで正月を祝ったのだろうか。

 つくし農園の2013年度のスタートの集合日を終え、暖房をつけた部屋で大豆を袋詰めしながら、そんな遠くて近い我がご先祖様を思い浮かべていた。

 いやあ楽しいね。こうして暮れて明けて、新春を迎えようとしています。

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posted by 学 at 19:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 故郷の記憶 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月13日

こいつぁ

睦月四日 晴れ
第二候: 立春 次候
【黄鶯睍v(おうこうけんかんす)】
=鶯が山里で鳴き始める=
 (新暦2月9日頃〜2月13日頃)

七十二候を取り入れています※


 こいつぁ春から縁起がいいや。
 てなもんで、雑草屋の周囲は新春(旧暦)を迎えてひとしきり賑やかなことが続いた。

 10日は旧正月。自宅を会場にしてのワークショップも今回で8回目。テーマを「仕事」に据えて、5人での4時間半。いつもと同様、濃密に、静謐に、参加された方たちそれぞれが互いに存在を認め合いながら、会話の枠に収まりきらないようなコミュニケーションの時間を過ごした。ワークショップを過ごした最後に小生は、「この5人のような共有感覚を手にしたチームだったら、どんな仕事でもうまくいく気がしてます。ていうか皆さんと仕事がしたいです。」と、笑って話してしまっていた。今までのワークショップのいずれの会もその過ごした時間の充実度は計れぬものではあるが、今回のワクワク感もまた素晴らしいものだったね。

 その後、ゲストのFさんとその嫁さん、そして先日まで同棲していたHさんも合流してのプチ反省会(というか宴会)を開き、飲めや食えやで丑三つ時まで。ワークショップでの時間とはまた対照的な、賑やかな、混沌とした、ともかく楽しい宴でございました。



 明けて11日は建国記念の日。友人のI夫妻が来られての、庭での脱穀作業を世話&手伝い。小生としても、例年12月中に終わらせていた自分の脱穀も今年は延びに延びてまだ山積みでもあり、夫妻とともに脱穀作業を進める。

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 なんとか夫妻の作業の目処がたって来た頃の午後、なんとなしに我が飼いヤギ、粟子の種付けについての雑談をしていたら、あっという間にIさんの手配で知人のヤギ飼い氏をご紹介いただくことになり、トントン拍子の夕方には、粟子のお相手が我が家に招かれる手はずが整ってしまった。

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 夕方、お相手の雄ヤギ「七郎」君が庭に降り、粟子と初対面して数時間。偶然にもその日に発情期を迎えていた彼女に対し、雄ヤギの威信にかけてアプローチに成功。小生が確認できただけでも、七郎君は少なくとも2回の射精に達したのであります。いやはや、動物の世界は話が早ええやな。

 
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<Dance with goats>


  その日の晩は、親友の家(Dan's table)にお邪魔して、新年を祝う雑談会。19時から0時まで、四方山に四方山を掛け算して十六山。酒はなくとも豆菓子にお茶、すこぶる美味いスイーツを肴に延々と会話に花が咲いた。まだまだ寒さが芯にくる深夜、それでも体が熱く火照ったまま、バイクを飛ばして我が家に帰った。

 とにもかくにも、春から縁起がいいや、ってなもんで。

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 今日13日は、睦月の四日月。無言のうちに沈む夕暮れ。気が引き締まる光景を眺めながら、今年のテーマは「開花」とすることに決めました。


 
posted by 学 at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 友と共に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする