注)記事の日付は太陰暦を用いております

2009年02月10日

風の声

睦月十六日 晴れ

 十五夜の昨日に体調を落として一日ひっそりと潜伏し、どうやら取り戻した今日。

 夏以来、久しぶりに来園していただけた川口さんと、陽光と風の中で話をした。つかまえることはできない風が、時に、修練によって、語りかけてくる瞬間があることを知る。対象が何であっても、そうした原始の強さを少しでも体得できた時に手にすることができる、動物的な自由。風、雨、日、草、虫、土、鳥、獣、人、そして己、現代社会にどっぷり生きる上では残念ながらそれほど必要とされない、これらの事象へのリコンセントレーション(再意識化とでも言えようか)は、皮肉にも、だが明白に、生命としての力強さを鍛えることにつながっている。そんな確信を持つことができた。
 今の世の中をのびやかに生きたいのだとしたら、ビジネスや社会で器用に立ち回るスキルなどではなく、自身の生き物としての強さを(そして弱さを)身につけるべきだ。目に見えないスピリチュアルな癒しやヒーリングではなく、目を閉じた時に見える自然の囁きにこそ刮目せよ。

 自然農はそんな強さへの道しるべにもなる。


 090208blowing.jpg

 まだまだ小生には風の声は聞こえやしない。草の声は、土の声は、ボリューム1程度は聞こえるようになってきてはいるのだろうか。どんな途中過程だとしても、ワクワクは止まることはない。

posted by 学 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本質を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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