休む間もなくドデカイ春の波がつくばを包みこむ。思った以上に大きな波に少々揺さぶられて、春作業が追いつかずに溺れそうになる。呑みこまれて目が回りそうになり、ぶはあと筑波山に逃走した。

霞む霞む、息吹で筑波の野が霞む。春霞の下に沈んだ田畑には、迷いようもない命の誕生が訪れている。耕さない、除草剤も使わない、農薬も使わない自然農の野には、冬を越したそのままの命が、眠りからさめて今膨らまんとしている。その渦に、その大演奏に、再び降りて種播きに溺れよう。

種を播いて、芽を出して。この喜びの拡大再生産のシーズンがまた始まる。