注)記事の日付は太陰暦を用いております

2013年12月13日

しめ縄飾り

霜月十一日 晴れ

 クリスマス前になんですが。

20131208shimekagari.jpg


 昨年の冬に収穫した種籾を保存し、

 春に種を蒔き、

 苗を育てて、

 梅雨に田植えをして、

 夏には草刈りをし、

 秋になれば稲を刈り、

 天日干しで乾かし、

 脱穀して、

 余分な葉をすき、

 ようやくこの冬、しめ縄飾りの縄綯いに辿り着く。

 たかが正月のしめ縄飾りを作るに至るまでに、1年間、これだけの過程がある。


 今では簡単に、買って済ませることができる「正月飾り」。正月飾りに限らず、クリスマスにせよ、節分にせよ、洋の東西を問わず、季節の行事にまつわる「飾り物」は、(至極当たり前のことなのだが、)実は全て自分たちの暮らしの隣にあった。もちろん、飾りを彩るスダチも枝葉も、すべて自然の営みの中で育ったものである。

 先日、こぐま塾の出張授業として、柏市のネクスファさんのプログラムで「ものづくり教室」を行った。授業では、子供たちにしめ縄作りの面白さを体験してもらうことができたと思う。縄を綯う(なう)ところ始まり、自然の身近な素材で飾り物を手作りしていくことは、子供たちも1時間という短い時間の中で、悪戦苦闘しながら手足を動かして楽しんでいるようだった。

 しかし一番大切な、そもそもの「背景」を伝えられたかといえば、残念ながら力不足の感が残っている。子供たちが楽しんだしめ縄作りに用いた稲藁は、米作りの過程の副産物であり、飾りのスダチも季節の果物であり、季節と生活と全ての連動の中で意味があることを、自分は十分に伝えることができなかった。


 買えば手に入る。スーパーで。ショッピングモールで。それはだれが作り、どこから来ているのか、知るよしは無い。季節ごとに店頭に並べられるビニールの包装紙に包まれた商品をただ買って飾るのではなく、自然に、暮らしに「ある」素材を手仕事で加工して行事を彩る。その意味は経済の教科書にも載っていないし、ビジネス雑誌にも書いていない。

 自分は、そこに生きてみる。たとえ、大量生産の発泡酒を右手にインターネットをサーフィンしていようとも。

 金にはならないんだけどよ!

第六十二候: 大雪 次候
【熊蟄穴(くまあなにこもる)】
=熊が冬眠のために穴に隠れる=
 (新暦12月12日頃〜12月16日頃)
七十二候を“ときどき”取り入れています※

posted by 学 at 21:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人として | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック