心に、深く深く染み入る映像を鑑賞し、その後に、ゆっくりと、頭の中をめぐらせる。
と同時に、他人と「おしゃべり」ではない時間で共有していく。
その体験が、こんなにも心地よく、自ら語りかけられるものが多く、通常の映画鑑賞以上に肉体化される時間になるとは、想像以上だった。
1月25日につくサスが主催した「地球交響曲(ガイアシンフォニー)第一番」の上映会。その午前と午後の上映の合間に、「話す・聴く・気づきのワークショップ」の特別編を開催した。派手さやハラハラドキドキが欠かせない劇場映画とは明らかに異なり、あるいは危機意識を煽るような教育映画とも一線を画した、観る人それぞれの時間の中にゆっくりと染み込んでいくような「地球交響曲」にこそ、この時間が意味を持つ。そう期待して、この機会に是非とも開催したいと実現に踏み切った。
後日、参加された方からの感想が本当に的を得ていて、了承を得て全文抜粋する。
あの場(話す・聴く・気づきのワークショップ)だから、
この映画を語れたのだと思いました。
一人で観て自分の心に感動が刻まれるのもいいし、
友人や家族と観てお互いに感想を
シェアするのもいいのですが、
『良かったねー感動した!!』だけで終わってしまい
深いところまで行き着けないような気がします。
自分の中で反芻しつつ
思ったことを
漠然としてた想いをかたちに変えて
自分の心に耳を傾けてみる。
アウトプットしてこそ気がつくことってたくさんあるのですね。
映画をみたあと、あれだけ静かに語らう時間を
持ったことがあっただろうか?
そして
他の方の話からもさらに連想がひろがって、
自分だけでは気づけなかったものが得られたと思います。
これがワークショップの醍醐味なのかも?
映画とともにとても充実した一日になりました。
悩みながら、自問自答しながら、毎月開催を続けるワークショップ。派手さもなく、参加後すぐさま役に立つようなノウハウもなく、わかりやすくパッケージングできるようなメッセージもなかなか宣伝できない。しかし、それでもこうした参加者からの生の声をいただくたびに、とにかく続けてみようと思う。
上映会のワークショップを開いてみて、とりわけ今後、可能な範囲内で「地球交響曲」以外の映画でも、映画をテーマにワークショップを開催してみたい思いが強くなった。メッセージを放つ映画を鑑賞した後の感覚を共有し、違う感性を持つ他人と同じ時間を過ごす。単なる勉強会とは違う、意見交換会とも違う、静かな交流こそが「醍醐味」の映画のワークショップ。
果たしてテーマに適う映画に出会う日は来るだろうか。果たして開催が叶う日は来るだろうか。
自然農に勤しみながら、そんな出会いを心待ちにする日もまた、百姓の毎日としては悪くないのだ。
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※第16回 話す・聴く・気づきのワークショップ =2月23日(日) 開催=
16回のテーマは【食(食育・食材・食生活)】です。
※第17回 話す・聴く・気づきのワークショップ =3月15日(土) 開催=
17回のテーマは【身体(運動・心・体の動かし方)】です。
どちらも参加者募集しております♪
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