注)記事の日付は太陰暦を用いております

2007年04月16日

地温

如月二十九日 曇り

 陽射しを受けた暖かさに反比例するように、曇り空に風が吹く日や雨の落ちる日は、体の芯から震えるような体感気温となる。春分を越えたとはいえ立夏までは二週間以上、「春」が盛りに近づく中で消え行く「冬」が、最後にひと頑張りしているようだ。
 晴れ間は熱いほどなのに空が陰ると風を冷たく感じるのは、抽象的な季節感のせいではなく、この時期はまだ地温が温まっていないせいでもある。太陽と地球の関係は急速冷暖房ではなく、ひと月ふた月かけてのゆっくりとした営みだ。ゆえにもっとも日照時間の長い6月がもっとも暑い時期なのではなく、7月から8月にかけてが酷暑の頃となり、反対に冬の寒さも2月が極みとなる。大地とは、熱しにくく冷めにくいのだ。視点を変えれば、暖まりすぎる傾向が続けば熱の滞留が続くのかもしれないし、一度冷えてしまった寒さは天文的なエネルギーでしか回復できないということでもある。人間がどうこうできる問題ではないにしても、一人一人の生活スタイルや選択が、足元の暑さ寒さに直結しているのだとすれば、はて何ができるのやら。

 人はそうした時間の流れで数万年生きてきて、そうしたリズムを体の中に宿している。都会での、大地を覆うアスファルトの上は、熱しやすく冷めやすく、季節の移り変わりのスピードが速い気がしてならない。

 春疾風に体をちぢこませながらの畑作業中、草の下に隠れる土の、意外なほどの温かさに驚いたそんな如月最後の日。



風の辞典
   …春疾風(はるはやて)を調べていて辿りついた、風の名称などをまとめたHP。
    日本には、数百もの風を表す言葉もあると言われています。
posted by 学 at 23:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 暦の調べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
風に、こんなに名前があったなんて!
素適ですね。
Posted by yama at 2007年04月19日 12:43
日本人として産まれた以上、この素敵さは知らないと損かもしれませんよね。

言葉は、誰かが使い続ける限り生き続けるのだと信じて、少しでも心に適う言葉を探して発していこうとも思います。適度に、適切に。それが肝要。
Posted by インチキ at 2007年04月20日 00:44
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