注)記事の日付は太陰暦を用いております

2014年11月26日

晩秋アンダー雨

神無月四日 雨

 旧暦の神無月。前の月周りが閏月(閏月については過去のBlog記事「うるうづき」参照)であったせいか、例年よりも神無月が遅くやってきて、どこかしらのんびりとした秋の歩みを感じていた。さて月が明けて四日。数日前のポカリとした陽気に油断していたら、いよいよ季節を一歩も二歩も進めるかのような、冷たい雨が訪れた。

 晩秋の雨はやっかいだ。米に、豆に、刈り進めて天日で干して脱穀にどんどん移りたい作業を、そうはさせじと足止めさせる。かろうじて、雀の攻撃を恐れて例年よりも早く刈り終えたかった稲は、今日の雨の予報に肝を冷やして、前日に車のライトを利用しながら夕方遅くまでかかって、すべて刈り終えることができた。その分後まわしになって畑に佇んでいる大豆たちは、おそらくこの雨の過ぎたあとの空っ風に煽られて、鞘を勢いよく弾けさせて畑に豆を飛ばし落とすことになるだろう。先に刈って干し始めている枝つきの大豆たちも、一旦はブルーシートを被せて、雨を避けて一休みといったところである。
 
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 その一方で見方を変えれば、雨ならば、と重い腰を上げて別の作業に取り掛かるチャンスにもなる。雨の強まらないうちに畑で掘りあげた里芋や生姜を、雨脚の強まった庭のテラスの軒下に腰をかけて井戸水で洗っていく。晴れるとついつい畑での作業を探してしまう自分にとっては(そして出荷をお待ちいただいているお客様にとっても)、恵みの雨と言えなくもないのだ。 

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 このところの季節の追い込みですっかり冬に近づいた畑だったが、冷たい雨は、さらに畑の色を変えていくだろう。朝の冷気と重なって雨に濡れる草々たちの、その色は実に淡いものであるが、しかし意味合いの濃い、今年のひと巡りを閉じようとするメッセージが込められているような、そんな色であるような気がして、ついついカメラを向けてしまう。

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 晩秋の冷気にあたった未成熟のトマトが、いったいどうやってその命を閉じていくのか。そんな、現代社会ではまるで取り沙汰されることもないだろう出来事を、トマト好きの人間のうちいったいどれほどの人が見たことがあるんだろう。自然農の畑の中で雨に打たれながら枯れゆこうとしているライトグリーンのトマトの実をながめ、ふとそんなことを考えて、その考えもすぐにどこかへ去り、また庭の芋洗いの作業に戻った、雨の下の晩秋の一日。

 
 
posted by 学 at 04:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 暦の調べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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