注)記事の日付は太陰暦を用いております

2020年01月30日

夢と悪夢の狭間で

睦月六日 晴れ 於大子町

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 大学時代の畏友が関わる核融合実験炉事業で、世界最大級の超伝導コイルが世界で初めて完成したというニュースが届いた。
(そのニュース


 自分はこれまで、自然農、持続可能な社会、有限な資源、身体と心の自然体、をテーマを追い求めて暮らしてきた。大学時代に恩師から「環境問題(資源エネルギーと、環境汚染と、食糧問題と、人口問題)」への関心を植え付けてもらってから20年以上、資源リサイクル業界を経て、持続可能な身体と心と社会の在り方の小規模実践を実生活で試行錯誤しながら生きている。


 人類の技術の進化がもたらす、飛躍と悪夢。私たちは常に、そのバランスの上で生き続けている。どんな技術の発展がもたらされても、生活というレベルで言えば、その技術の活かされ方次第で私たちは幸にも不幸にもなれる。森林伐採、放置、気象変動、治水技術の課題が複合化しての水害ひとつとっても、人類の技術の進化による恩恵と不利益の混沌が浮かび上がってくるように、2020年現在の、現実社会が、その飛躍と悪夢を雄弁に物語っている。
 別なレイヤーで言えば、世界の課題解決は、技術が解決できる課題と、心が解決できる課題のバランスの狭間にあるとも言える。テクノロジーによって解決の光が見えることもあり、しかしどのように運用されても、「心のありよう」に沿っていなければ、表面上の解決だけにとどまってしまう。

 原子力発電が世界に登場した時も、過去の私たちは、夢と希望に胸を膨らませ、同時に懸念も抱いてきた。そして、それは確かに現実に、夢と希望ももたらし、また残念ながら、懸念通りの事態も起こっている。
 情報技術(インターネット、携帯電話)の登場でも同様に、手放しでスマホ最高!と言ってる場合ではなく、実際は夢と希望と懸念の事態の狭間にあり、その恩恵と不利益の同時性の中で私たちは生きている。


 核融合技術の登場で、きっと世界は変わるだろう。核分裂技術が登場して世界が変わったよう。いや、もしかしたらそれ以上に。

 だからこそ私たちは、夢も希望もいだいて良い。大いに、夢をみよう。であるなら、同時に、どうか、核融合への懸念を表明する人がいる限り、(それは核分裂が辿った歴史を決して繰り返してはならないからこそ、)その声に耳を傾けてほしい。反対勢力ではなく、ともに人類の持続可能な幸福性の実現を願う同士なのだから。


 「夢の実現」という言葉は、必ずその裏側に「悪夢の実現」が離れずに存在する。そんな懸念を、どうか一笑に付すことなく、進んでいってほしい。

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 耕さず(つまり農業機械に頼ることなく)
 農薬・肥料を用いず(つまり化学工業への依存もせず)
 人の力でできる範囲で行う(つまり大規模農業化も目指さない)
 農の在り方

 を楽しむ自然農に、核融合はいらない。近代医療をおおむね必要としない心身治癒法や自然療法にも、エアコンも冷蔵庫も使わない自然派生活にも、化学調味料や合成甘味料や大量生産食品に依存しない自給自足的生活にも、核融合は別にいらない。

 と同時に、電気を使い、車に乗り、インターネットに頼り、日本国家に安全保障や生活インフラを確保してもらっている生活者としては、核融合技術がもたらすこれからの「便利さ」(しつこいがその裏に不便さが隠れていることもお忘れなく)の恩恵を受けることになるだろう。

 だからこそ、

 ファーストファッションの背後にある、国際的な劣悪な労働環境の存在。
 食料自給率4割以下の暮らしの背後にある、世界規模の農業環境劣化や水不足問題。
 情報産業の発展の背後にある、レアメタル金属採掘にまつわる紛争や殺戮の事実。
 
 ゼロかイチではない。賛成か反対ではない。課題解決は、バランスの調整でしかない。だからこそ、自然農の徒を自覚しているからこそ、大好きな友人が誇りをもって取り組み、かつ世界の夢を背負っている事業であっても、懸念を持ち続けて観察していく義務を果たしていかなければならない。

 とか言いつつも、自分にできることは、飲み会で友人に、「核融合核融合チョーシに乗ってんじゃねーぞ!」と悪態をつくだけなんだけどね(笑)。これからも、変わることなく、ポジティブに、フレンドリーに、盛大に悪態をつき続けていきたい。


 最後になるが、ホントにおめでとう!! ワクワクとビクビクを同時に捧げる! これからも世界をよろしくね♪

posted by 学 at 21:58| Comment(0) | 本質を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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