注)記事の日付は太陰暦を用いております

2007年12月03日

おいしさ 追考

神無月二十四日 雨時々曇り

 先日の、いわゆる「おいしさ」についての記事に色々コメントをいただけて再考悶々としているうちにダラダラと再度書き綴ってみました。深夜に。よって基本ダラダラしてます。その辺りご容赦いただければ幸い。


>みなさん

 コメントありがとうございます。テーマを投げかけた甲斐あって、様々にご意見いただけて幸いです。ひとまず先日の初稿に足りなかったと思う点を述べさせていただきます。

 これまでも、これからもおそらく考え続けることだと思っていますが、小生が今回なんとなく外部に伝えたかった核は、「おいしい」「おいしくない」を自分の中の凝り固まった基準の延長線上で考えずに、野菜の一生(どこから来てどこに行くのか、またはどうやって育ったのか)を頭に入れて食べることを知ると、何がウマイのかが変わってくるし、味覚も変わるのでは?ということです。
 そういう意味では、つくし農園のプレーヤーのほとんどがテイスティングに正解したという事実があるし、それは頼りないかもしれないけど凄く確かでオモシロイことでもあるなと思います。

 今回おぼろげに感じたことは、テイスティング時に情報として「おいしい」「おいしくない」のヒントが入ることで、パブロフの犬のように従来の「おいしさ」を基準にして選んでしまうということがあるのではないかという仮説。そしてぼんやりと浮かぶのは、ヒントを無くしてそれこそ自分の言葉で比較してもらったら、次はいったいどんな結果が導かれるか?という妄想。

 あわよくばその先に届けたいことがあるのだとすれば、慣行農や有機農、自然農で育った野菜が違うことを体感的に知った後に、その遠因や内容、実際の「農」あるいは「食」の現場や背景に興味が向かう人が数%でも増えれば、それは「自然農」のフィールドにとってさらにオモシロイ世の中になるだろうという期待と野望なんだと思います。 

さて。



>ほほほ将軍

 川口さんの野菜、食べてみたいです!!(笑) 人がつくる野菜(自然農的には人と共に育つ野菜でしょうか)、人によって味が違うのはまさしくその通りなのかなと思います。そういう意味では今回の問うた「自然農の野菜は美味しいのか?」という設問が意味を成さなくなってしまうのかもしれません。自然農でも美味しくない野菜を育てる人もいれば、農薬使っても美味しい野菜を育てられる。それはそうです。ただし、味覚は絶対基準ではない。永田農法の野菜は「ウマイ」のか、はたまた「アマイ」のか、私も実際にどう表現していいのかわかりません。確かに、食べたくなる味なんでしょう。そして売れる味でもある。しかし例えばトロトロのホルモン焼きは、僕にとってはヨダレが溢れる御馳走なんですが、友人にしてみたら「絶対に食べたくない」シロモノであります。もちろん永田農法の野菜を「絶対に食べたくない」なんて人はあまりいないでしょう。しかし要は「食べたい味」は人によって違うということです。もちろん世論、数の論理で一般的に「勝てない」おいしさがあるというのは、確かだと思います。たいがいの人が自然農より永田農法を選ぶだろう予想も容易です。だとしても、勝負をしない手はない。既にニーズがあるという一点と、味覚は絶対ではないというニ点において。
 作り手として百発百中でウマイと言わせる野菜を作る自信など、私には持てそうにもないし、一生持たないのではないかと思っています。ズルイ感覚ではありますが、それでも「あんたの野菜を食べたい」というニーズさえあればいいや、という感覚でもあります。今は、至近に「おいしいよ」と言ってくれる人がいるので救われています(笑)。そのあたりの卑屈さと矮小さゆえ、とてもとても大企業オムロンやユニクロの対照事項などにはなり得ませんし(※)、「標準化された技術」とは縁のないイチ百姓の取り組みに過ぎないのでしょう。

 丸ヶ崎で学びを深められなかった点は心残りではありましたが、つくばが好きで仕方がなかったのでお許し下さいませ(笑)。川口さんでさえ十年を越す歳月の上に辿り着いた「おいしさ」に、小生が追いつくにはいったい何年かかるか想像もつきませんが、先人の後を追う者の強みとして甘んじてそのノウハウを学びつつ、「標準化された技術」に陥ることなく小松学の育てる味を喜んでくれる人が増えることを目指したいと思います。ゆくゆくは、『いのちが香る』野菜にたどり着けたらいいんでしょうけどね♪ 

 先ほど勝負うんぬんの話をしましたが、小生が勝負をするのだとしたら「背景の伝わる野菜を育てる」ことなんだろうと思います。もっと言えば、「背景」で野菜を選んでもらう、と。 「背景」が味の一要素になることは、トレーサビリティーのうたわれ始めし現状からも既に現実なのかもしれません。

※具体的名称の事例詳細については寡聞にして実際を知りませんし、味の評価については口にする機会を持ちませんでしたが、いただいたコメントに準拠して例に出しております点、皆様ご了承下さい。


>satoさん

 自然農の実践は、確かに「おいしさ」の価値が変わるきっかけだと実感しています。変わるのも楽しいし、変わりながらジャンクフードの誘惑に完敗する屈辱も楽しいし、つまりは楽しさが広がればいいってことで(笑)。

 情報(ブーム、安全性、栄養、カロリー表記、賞味期限etc)で選ぶ(もしくは選ばれる)のも、私はありだとも思いますよ。各人の様々な自己満足の上に成り立つ世の中ですし、自然農もつくし農園も世間の自己満足の狭間にあって価値が生まれるともいえますしね。ただ、その要求におもねってしまって本質を譲り渡すことだけはしたくない、と心がけていきたいなあとは思います。お互い頑張って行きましょう〜。


>S 殿

 「食べ物以外の事物に対する主観が広がる」っていうのはまさしく自然農体験の背骨のような気がします!「感覚で味わう」、「体で栄養を吸収する」というのも、慧眼。 新しい「味覚」の発見になります。
 自分なりの感覚を磨くっていうのは今の社会ではそこそこに難題ではあると思うんだけど、自然農の土や草、虫の隣で作業することでそれらに助けられてるかもしれない、などと思う時がままあります。それはなかなかラッキーなことなのかもね。

 次回イベントは参加待ってますぜい。


>furutani殿

 バックパック最中のマクドの安心感、わかるわかる。小生の場合、安心してトイレに入れるという、幾分別視点の安心感でもあった記憶もあるけど♪ それもおいしさの基準であるなら、さらに議論は深まる、いや深みにはまるか(笑)。

 カロリーもアミノ酸も物語も、「足りなさ」が「おいしさ」の基準になるという仮説も、なかなか核心。遺伝子論の貴兄からすると、その根本は遺伝子が求めることになるのでしょうか。小生の仮説では、それらは遺伝子ではなくやはり習慣が求めているのではないかと思っています。

 おいしさの意味を考えながら生活できるのは、ホント、贅沢というか幸せではあると痛切に沁みますが、そこを翻して今の現代社会の根底にも繋がっている「ユルさ」でもあるのだと思って、そこを突き詰めながら考えていくのもありだよね。


>yama さん
 ビールは、喉と、汗腺でも味わえると思いまーす!!うーん、考えれば考えるほど、人は何をもって「おいしさ」を感じるんだろう??

 yamaさん、では恋の味はいったい??(笑)


>ゆりねえ さん

 はじめまして。コメントありがとうございます。
 食べ比べ、かなり面白いですよ〜。可能なペースで次の機会もご用意してみたいと思いますので、ぜひぜひお試しあれ。(satoさんたち、頼りにしてます。)

 化学調味料のラーメンのお話、なんとなくわかるような気がします。あくまでも傾向的にですが、薬や化学調味料などの性格として、摂取度に準じて効果が弱まる特徴があるような意見を耳にします。その傾向が、現在のある種アホみたいな食品業界の「化学調味料」信仰に影響しているのかもしれません。

 自然農の野菜の味の問題と、調味料の味の問題は、一緒の問題なのか別個の問題なのかはわからないのですが、繋がる点は非常に多いですよね。その一つが今回テーマにしてみた「慣れ」と「おいしさ」の関係でもありますが、もうひとつ推察される問題もあります。それは、今の日本の慣行農や有機農、もしくは化学調味料が、「石油資源」に完全に(あるいは多くの部分で)依存した「食」であるということです。この辺りも、時間と機会が設けて考えてみたいところです。

 ところでマクロビを勉強をされているんですね〜。東洋医学やマクロビを聞きかじって、食材が食後に体に与える影響も凄く興味を引かれる分野でもありますが、そこまでは至らない現状です。食べて嬉しい、というレベルで満足せず、そのあたりも勉強できたらさらにオモシロイだろうなあ。



 ・・・てなもんで、この辺にて。



posted by 学 at 23:30| Comment(4) | TrackBack(0) | 本質を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なぬ〜ぅ。
初恋の味=カルピスの味
って、どの年代までご存じでしょう?

いつか、
初恋の味=小松学の育てる味!
なっちゃって(爆)。
Posted by yama at 2007年12月04日 21:28
>yamaさん

や、やめてくれーーーーい!!
気持ち悪いじゃないですか!!!!

カルピスの味は、聞いたことありますねー。
ていうかカルピス常備してる自分がなんとなく恥ずかしくなってきたのは何故!??(笑)
Posted by インチキ at 2007年12月04日 22:07
>yamaさん

>初恋の味=カルピスの味
>って、どの年代までご存じでしょう?

あ、たぶんじぶんギリギリわかります(笑)
あの飲んだ後に口の中に残る白いカスみたいなものは
なんなのでしょうか・・・。後悔?

カルピスというと、夏祭りなんかで振る舞われる
水っぽいカルピスがなぜか好きでグビグビ飲んでました。
学生時代に罰ゲームで原液をイッキ飲みした記憶も想い出されます。
人によって味の記憶が異なるというのも面白い飲み物です。
希釈済みの缶やペットボトルでは買いたくないなぁ・・・<カルピス
Posted by sato at 2007年12月12日 12:11
おおー俺以外にも反応する輩がいた(笑)。

原液イッキはかなりきついと思いますが、
オススメはカルピスかき氷です。自宅で
作れるかき氷機で氷をかいて、原液をドボドボ
掛ける。暑さが吹っ飛びます。
冬ならもちろんホットカルピス。
牛乳で割るのも意外にイケます。

・・・って何の話だ??スミマセン。
Posted by インチキ at 2007年12月14日 08:34
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