注)記事の日付は太陰暦を用いております

2008年05月31日

匂い

卯月二十七日 雨

 雨が寒い日となりました。ブルブル。

 雨上がりの晴れた日、栗の花の「薫り」がどんよりと漂うこの頃は、雑草がいよいよもっていたるところに茂り始める。「草いきれ」と呼ばれる夏の始まりの独特の重い空気であるのだが、自然農の百姓にはたまらない「気」の満ちる頃でもある。

 そしてその同じ頃、同様の重力を携えた「匂い」が立ち込めるのもこの季節の特徴である。雑草退治に苦心されている方の魔法の薬、「除草剤」の匂いである。ちょっとすえたような、むっとくるような、中学校の運動部の部室のような、大自然の中ではなかなか鼻にしないような、でもそこまでは強烈でもない匂い。畑に立っている時、自転車で走る時、ふと、風にまぎれて漂ってくるその違和感はここ数年の百姓暮らしですっかり恒例のモノになりつつある。
 特に数日行けなかった畑に来たときにソイツに遭遇したら要注意。まずは畑の周囲を歩いてみる必要がある。まず間違いなく近くに茶色く枯れたエリアを発見するだろう。それはたいていもちろんお隣さんの畑であるが、ごくまれに、小生の畑の作物にもかかることもある。そして、おやまあ、と驚くほどにぐっしょりと首を傾けた苗の姿に出会い、そして数日の後にその苗は枯れてしまうのである。こちらとしては残念極まりないことではあるのだが、「雑草」に対していかに自分が異世界にいるかを痛感する瞬間でもある。そうした混沌を受け入れつつお隣さんに少しずつ理解してもらいつつという方法こそが、自然農を続けていく上で大切な、ゆるい感覚でもあるのだろう。できうる限り。

 そういうわけでお隣との境界線の雑草管理は、自然農実践において何にもまして最優先されるべき重要事項なのである。明日やる、と思っていたその日の留守に除草剤を散布されていても、どうにもこうにも後の祭りなのだ。「ぼうぼうだったからクスリまいちゃったよ」と言われたらそれまでの世界ですから。


 雑草はやっぱり、邪魔者なんだよね。今のところ。あの匂い、漂ってるんだよなあ。ふがふが。




 080530Herbicide.jpg

 除草剤の威力。


posted by 学 at 13:41| Comment(4) | TrackBack(0) | 自然農のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
除草剤の威力って、こんなに圧倒的なのか・・・。
よく見かける枯野原は、除草剤によるものだとは思ってなかった。
(↑自然に枯れているものだと思い込んでいた)
今さらながら、何も知らない自分がこわい・・・。
Posted by fumi at 2008年05月31日 17:13
道沿いとか田畑の畦などの雑草が枯れていたらまず間違いないですね。
雑草防除のために、田植えの後に防除剤を散布することは当たり前のことのようですし、
雑草防除と、農薬散布とは別の次元と考えて、除草剤は撒いてるけれど、無農薬でお米育ててます。
と言われる方もいます。どうなんでしょう?

私は、毎朝愛犬のビー介を散歩させますので、この時期は要注意なんです。
Posted by at 2008年06月03日 12:47
先ほど記名忘れたビー介の父はyamaでしたー。
Posted by ビー介の父 at 2008年06月03日 12:51
>fumi
集合日お疲れ様! まるで傭兵のように、いやナイチンゲールのように(笑)、活躍していましたね♪ 
枯れ野原も、ただ単に冬草が枯れているところもあるんだろうけど、除草剤の枯れ野原は、良く見ると苦しそうによじれる草の姿があったり、良く嗅ぐとホンノリ匂います。(←やめようね。)

>yamaさん
そういえばビー介君には(ビー介ちゃん?)まだお会いしてないですね〜。今度ヒヨドリ退治や雉退治にでもしてもらいに、農園にお越し下さいませ♪
あれ?犬と雉は友達だっけ?

除草剤で無農薬米か。初耳でしたがありえそうな話ですね。有機野菜だって指定農薬使えますからね、本邦では。 
是か非かではなく、各人が「当たり前」と思い込んでしまっていて気づかないことってなんと多いことかということを考えてしまうお話しですね。
Posted by インチキ at 2008年06月09日 00:16
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